相続後の不動産売却は手続きが複雑?注意点や媒介契約の選び方を解説
- この記事のハイライト
- ●不動産を相続したら名義変更をおこなう必要がある
- ●相続開始から3年以内に売却すれば税負担を軽減できる可能性がある
- ●媒介契約には複数の種類があるためご自身の状況に合わせて選択する
相続不動産の売却は通常の不動産売却よりもやることが多く、売却完了までに時間がかかる傾向にあります。
不動産売却をスムーズに進めるためにも、どのような手続きが必要なのか、注意点も併せて確認しておきましょう。
この記事では、相続不動産を売却する際に必要な手続きと期限、媒介契約の選び方などを解説します。
愛知県豊田市・西三河で相続不動産の売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
相続における不動産売却の注意点①名義変更が必要

相続した不動産を売却するには、はじめに相続登記をおこなわなければなりません。
相続登記とは、不動産の名義を被相続人から相続人に変更する手続きで、法務局でおこないます。
被相続人が亡くなったからといって、土地の名義が自動的に相続人に変更となるわけではありません。
たとえば夫の土地を妻が相続した場合、ご自身で手続きをして、土地の名義を夫から妻に変更する必要があります。
ここからは、相続登記をおこなう際に注意したいポイントを解説します。
相続登記をしないと売却ができない
不動産を売却できるのは、原則として名義人本人のみです。
相続により土地や建物を相続したとしても、登記をしなければ不動産の所有者が自分であることを証明できません。
不動産取引では何千万円と大きなお金が動くため、買主も所有者がハッキリしない物件を購入したいとは思わないでしょう。
ご自身が不動産の所有者であることを明確にし、取引を円滑に進めるためにも、相続登記は早めに済ませておく必要があります。
相続人が複数いる場合は全員の同意が必要
被相続人が遺言書を残していれば、原則としてその内容に沿って遺産を分割するため、指定された方が不動産を相続します。
たとえば遺言書に「実家は長男に引き継ぐ」と記載されている場合、長男が相続登記をして不動産の所有者となります。
ただし、被相続人が遺言書を残していない場合は、相続人全員で話し合って誰が不動産を相続するか決めなければなりません。
誰がどの不動産を相続するか話し合うことを「遺産分割協議」といい、協議を成立させるには相続人全員の同意が必要です。
相続人の数が多くなるほど話し合いがまとまりにくいため、遺産分割協議は早めに取り掛かることをおすすめします。
相続登記は義務化されている
これまで相続登記は任意の手続きであり、申請期限や罰則などもありませんでした。
しかし令和6年4月に義務化され、相続が発生して所有権の取得を知った日から3年以内に手続きをする必要があります。
期限内に申請しなかった場合、10万円以下の過料が科される可能性があるため、手続きは速やかにおこないましょう。
また、遺産分割で不動産を取得した場合も、遺産分割から3年以内に登記をおこなう必要があります。
相続における不動産売却の注意点②期限を意識する

相続税の納付や特例の利用には、期限が定められています。
期限内に申請ができないと、余分に税金を支払うことになるため、常に早め早めの行動が大切です。
ここからは、相続不動産を売却するにあたり気を付けたい「期限」について解説します。
相続税の申告・納税期限は10か月
相続財産の総額が基礎控除額を上回る場合、超えた分に対して相続税がかかります。
相続税が発生したら、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に申告・納税が必要です。
不動産の売却代金を相続税の支払いにあてたい方は、申告期限までに売却を終えていなければなりません。
一般的に不動産売却には3?6か月ほどの期間が必要なので、そこから逆算して早めに動き出すことが大切です。
なお、相続税の基礎控除額は「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算します。
相続人が1人であれば3,600万円、2人だと4,200万円、3人では4,800万円というように、相続人の数が増えるほど控除額も大きくなるのが特徴です。
特例を利用するには3年以内に売却する必要がある
不動産を相続後に売却する際は、3年以内に売却を完了させられるようにしましょう。
なぜ3年なのかというと、不動産を相続後3年以内に売却できれば、次の特例を利用できる可能性があるためです。
取得費加算の特例
不動産売却によって譲渡所得(利益)を得ると、譲渡所得税が課税されます。
譲渡所得税を計算する際に、経費として取得費や譲渡費用を差し引けるのですが、その取得費の一部に相続税額の一部を加算できるという制度が「取得費加算の特例」です。
特例の利用によって取得費が増えれば、その分譲渡所得が小さくなるため、支払う税金を抑えられます。
この特例を適用するには、相続開始日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに、不動産売却を終えていなければなりません。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続空き家の3,000万円特別控除とは、相続した空き家を売却した際に、譲渡所得から最大3,000万円まで控除できるという制度です。
特例を適用するには、相続開始から以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却を終えている必要があります。
いずれの特例にも細かな条件が定められており、それらを満たさないと特例を適用することはできません。
そのほかの適用条件に関しては、国税庁のホームページをご確認ください。
相続における不動産売却の注意点3.媒介契約の選び方

不動産を売却する場合、不動産会社に仲介を依頼する方がほとんどです。
不動産会社に仲介を依頼するとなったら、まず「媒介契約」を結ぶ必要があります。
ここからかは、媒介契約の種類とそれぞれの特徴について解説します。
一般媒介契約
一般媒介契約とは、複数の不動産会社に仲介を依頼できる契約です。
自分で見つけた買主との取引も可能で、3つのなかでは自由度が高いと言えます。
ただし、不動産会社による活動報告の義務や、不動産会社専用のデータベース「レインズ」への登録義務がありません。
販売状況を確認するためには、自分から不動産会社に連絡を取って確認する必要があります。
専任媒介契約
専任媒介契約とは、1社の不動産会社にのみ仲介を依頼できる契約で、自分で取引相手を探すことも可能です。
不動産会社は契約日から7日以内にレインズへ物件登録し、14日間に1回以上、営業活動の活動報告をおこなう必要があります。
不動産会社にサポートを依頼しつつ自分でも買主を探したい方におすすめの媒介契約です。
専属専任媒介契約
専属専任媒介契約は、3つのなかでもっとも拘束力が強い契約です。
仲介を依頼できるのは特定の1社に限られ、また自分で買主を探すことも認められていません。
しかし、1週間に1回以上の高頻度で活動報告をする義務があり、レインズへの物件登録も契約締結の翌日から5日以内と早いため、早期売却を目指しやすいというメリットがあります。
まとめ
相続不動産を売却する際に必要な手続きや注意点について解説しました。
相続した不動産を売却するには、期限内に相続登記をおこない、不動産の名義を変更しなければなりません。
特例や控除を利用して税負担を抑えたい場合は、不動産を相続してから3年以内に売却を完了させられるようにしましょう。
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