不動産売却におけるインスペクションとは?メリットや費用を解説
- この記事のハイライト
- ●インスペクションとは住宅の健康診断のようなものでホームインスペクターなどの専門家が建物の不具合や欠陥の有無などを調査すること
- ●相場より高く売れる可能性が高まったり売主と買主お互いが安心して取引できたりすることなどがメリット
- ●費用の目安は5~7万円となるケースが多くオプションを付けたり詳細な報告書を希望したりする場合は別途費用が発生する可能性がある
不動産売却において、売主には契約不適合責任という責任が生じます。
これは、契約内容と異なる土地や建物を引き渡した際、売主が買主に対してその責任を負うというものです。
中古物件の売却で不安がある場合、インスペクションを実施すれば安心して取引できるかもしれません。
今回はインスペクションとはなにか、実施するメリットや費用について解説します。
土地や建物を売ろうとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
不動産売却におけるインスペクションとは?

まずは、インスペクションとはどのようなものなのか、サービスの概要について解説します。
インスペクションとは?
インスペクションとは、第三者(建築士などの専門家)が建物をチェックし、不具合や欠陥の有無などを調査することです。
住宅の健康診断のようなもので、中古物件の流通が盛んな欧米では、当たり前に実施されています。
インスペクションによって修繕が必要か否かも判断できるので、良い状態で売ることができるでしょう。
説明の義務化とは?
平成30年に施行された改正宅地建物取引業法により、インスペクションに関する説明が義務化されました。
不動産売却時の契約締結時に、重要事項説明として下記のことを説明する必要があります。
- インスペクションを実施したかどうか
- インスペクションを実施した場合、結果はどうだったか
- 設計図書等の保存の状況
義務化されているのはあくまでも説明となり、実施することではありません。
実施のタイミングはいつ?
では、不動産売却する際、いつ実施すべきなのでしょうか?
不動産売却の一般的な流れは、下記のとおりです。
- 不動産会社に査定を依頼する
- 媒介契約を締結する
- 販売活動をおこなう
- 買主の売買契約を締結する
- 決済と引き渡しをおこなう
上記の流れのなかで、インスペクションは査定前におこなうのがおすすめです。
結果の内容が査定結果に影響するため、良い結果であれば高い査定額となる可能性があります。
調査の流れは?
不動産の調査における一般的な流れは、下記のとおりです。
- 不動産会社から調査の内容について説明を受ける
- 専門家を紹介
- 調査をおこない不具合や劣化の有無、建物の状態を調べる
- 必要に応じた修繕をおこなう
結果は合格または不合格という形で表現されます。
実施の結果不合格だった場合、修繕が必要かの判断が必要です。
種類と内容
インスペクションと一口にいっても、下記のような3つの種類があります。
- 既存住宅現況調査
- 既存住宅診断
- 性能向上調査
既存住宅現況調査は、中古物件の売却時におこなう一般的な調査です。
主に目視で不具合や劣化のチェックをしていきます。
既存住宅診断も中古物件の調査ですが、既存住宅現況調査よりもより詳細な調査をおこないます。
性能向上調査とは、リフォームの前におこなうものです。
不動産売却でインスペクションを実施するメリット

続いて、インスペクションを実施するメリットについて解説します。
メリット1:高く売れる可能性がある
メリットとしてまず挙げられるのが、高く売れる可能性があることです。
インスペクションの実施によって、売りたい不動産の状態を把握することができます。
良い状態だったり、必要な修繕をおこなえば査定額より高く売れたりする可能性が高まるでしょう。
また「インスペクション済み物件」として売り出すこともできます。
類似物件で調査をおこなっていない物件と、調査済みの物件があった場合、購入希望者からの印象が良いのは後者です。
高く売れるだけでなく、スピーディーに売却しやすくなるのがメリットとなります。
メリット2:売主と買主、お互いが安心して取引できる
売主と買主、お互いが安心して取引できることもメリットの一つです。
先述のとおり、不動産売却において、売主には契約不適合責任という責任が生じます。
契約内容と異なるものを引き渡してしまうと、万が一のときに売主はその責任を負わなくてはなりません。
不具合を指摘された場合、売却代金の減額請求や修繕代の請求、状況によっては損害賠償請求につながる恐れもあるでしょう。
そのため、あらかじめ建物の状態をしっかりと把握したうえで、売りに出す必要があります。
インスペクションの実施によって状態を把握できたり、修繕すべき部分を確認できたりするので、契約不適合責任を負うリスクを抑えられるのがメリットです。
また、買主側にもメリットがあります。
プロの調査を受けた、トラブルの起こりにくい物件を購入できるからです。
不動産は金額の大きな買い物となるので、不安になる買主も多いでしょう。
インスペクション済みなら、安心して購入でき、売主に対する信頼性も高まります。
また、不具合や劣化の状態を把握できるため、購入後にかかる修繕費用やリフォーム費用を把握できることもメリットです。
購入後にどのくらいの費用がかかるのかを知っていれば、資金計画も立てやすくなります。
もし売主側で調査をおこなっていなければ、買主側でおこなうことを検討することになるでしょう。
不動産売却でインスペクションにかかる費用など

最後に、不動産売却で調査にかかる費用と実施する人物について解説します。
どのくらいの費用がかかる?
費用の主な内訳は、基本料金・オプション料金・報告書作成料金の3種類となるのが一般的です。
費用の相場は依頼する会社によって異なりますが、5~7万円ほどとなるケースが多いでしょう。
基本料金とは、調査の対象となる部分をチェックするための費用です。
オプション料金は、床下や屋根裏などの、進入調査をしてもらうときになどに必要となります。
床下や屋根裏に入るには、時間も体力も必要となるため、料金も比較的高額になることが多いです。
進入するための安全対策や、経路の確保が必要になる場合は、別途追加料金が発生するでしょう。
基本料金内でどこまで調査が可能か、あらかじめ問い合わせておくと安心です。
また、調査後は報告書が作成されるため、その費用もかります。
詳細が記載された報告書が必要な場合は、別途発生する可能性があります。
実施する人物は?
不動産売却で建物の調査をおこなうのは、一般的にホームインスペクターや、既存住宅状況調査技術者と呼ばれる人物です。
既存住宅状況調査技術者とは、一定の講習を受けた建築士を指します。
どちらも既存住宅の調査をおこなうプロなので、安心して任せることができるでしょう。
ホームインスペクターや既存住宅状況調査技術者は、不動産会社がご紹介することもできます。
そのため、不動産売却時は、まず不動産会社にご相談ください。
まとめ
インスペクションとは住宅の健康診断のようなもので、専門家が建物の不具合や欠陥の有無などを調査することです。
相場より高く売れる可能性が高まったり、売主と買主お互いが安心して取引できたりすることなどが、メリットとなります。
費用は5~7万円ほどになるのが一般的ですが、依頼するところによって異なったり、オプションを追加したりすると別途費用がかかる可能性が高いです。
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