不動産売却時に火災保険を解約する際の手続き方法とは?返金についても解説
- この記事のハイライト
- ●火災保険の解約手続きは不動産の引き渡しが完了したタイミングでおこなうのがおすすめ
- ●一括で保険料を支払っている場合は残存期間分の保険料が返金される可能性がある
- ●火災保険の解約前に保険の範囲内で修繕できる箇所がないか確認すると良い
不動産を売却する際、加入済みの火災保険の取り扱いについてご存じない方もいらっしゃるでしょう。
もし売却時に火災保険の契約期間が残っている場合、保険料の返金が受けられる可能性があります。
本記事では、不動産売却時の火災保険解約手続き方法や保険料の返金はあるのか、火災保険の解約前に修繕ができることについて解説します。
不動産売却時に火災保険を解約する際の手続き方法

不動産を売却する際、火災保険の解約手続きは、自らおこなう必要があります。
手続きをおこなわない場合、たとえ返金が可能であってもそれを受け取ることができません。
損を避けるためにも、解約手続きの流れをよく理解し、適切に対応しましょう。
解約手続きの流れ
解約手続きの主な流れは、以下のとおりです。
- ●保険会社に連絡:加入している保険会社に連絡し、解約したい旨を伝える
- ●書類の受領と記入:解約手続きに必要な書類に必要事項を記入して保険会社に提出
- ●保険料の返金:書類が保険会社に到着次第、未経過分の保険料が指定の口座に振り込まれる
上記3つのステップを踏むと、不動産売却時に不要となる火災保険を解約でき、適正な保険料の返金を受けることができます。
火災保険の解約タイミング
不動産売却時における最適な解約タイミングは、不動産の引き渡しが完了した後です。
買主が決まり、売買契約が成立した直後に保険の解約を考える方もいますが、所有権の移転と決済がおこなわれるのは、一般的に売買契約成立から約1か月後の引き渡し時です。
売買契約成立後から引き渡しまでの間に災害が発生した場合、まだ火災保険が有効ならば、その損害は保険でカバーされます。
もし火災保険を早急に解約してしまうと、万一の災害に対する保障がなくなります。
引き渡し前に火災保険を解約してしまうと、万一の災害時には売主が不動産を失うだけではありません。
修繕も自己負担でおこなうことが求められます。
そのため、安全を確保するためにも引き渡しが完了するまでは、火災保険の継続がおすすめです。
解約手続きの注意点
火災保険の解約手続きは、名義人本人からの連絡でなければ受け付けられないことが一般的です。
そのため、解約を希望する場合は本人が直接保険会社に連絡をする必要があります。
また、不動産を売却したからと言って、火災保険が自動的に解約されるわけではありません。
売却後も解約手続きを自分でおこなわなければ、引き続き保険料の支払いが続けられることになります。
これらの点に注意し、解約を検討する場合は適切な手続きをおこなうようにしてください。
不要な保険料を支払い続けることがないよう、自ら積極的に手続きを進めることが大切です。
不動産売却時に火災保険を解約したら返金はある?

火災保険の解約時に保険料が返金されるかどうかは、契約内容によって異なります。
契約期間内であれば未使用期間分の保険料が返金されることが一般的です。
火災保険の返金は「解約返戻金」と呼びます。
解約返戻金の計算方法や返金の条件は、以下のとおりです。
火災保険の返金額の計算方法
解約返戻金は以下の式によって計算されます。
解約返戻金 = すでに支払った保険料 × 返戻率(未経過料率)
「返戻率(未経過率)」とは、保険期間のうち未使用部分の割合のことです。
保険会社によって設定が異なるため、具体的な返戻率を確認する必要があります。
事前に保険会社に連絡し、返戻率を含む詳細を問い合わせることが重要です。
返金の条件
すべての火災保険契約が解約時に返金されるわけではなく、返金を受けるためには以下の2つの条件を満たす必要があります。
①長期一括契約であること
1年ごとに保険料を支払うよりも、数年分の保険料を一括で支払う「長期一括契約」の方が割安になるため、多くの方がこのタイプの契約を選択しています。
このような長期一括契約でなければ、解約しても保険料の返金は受けられません。
②契約の残存期間があること
売却時に契約の残存期間がない場合、返金は受けられません。
解約時点で契約期間が1か月以上残っている場合に限り、未経過分の保険料が返金されます。
これらの条件に注意して、解約の際は契約内容を確認し、未経過期間があるかどうかを検討することが大切です。
保険料はいくら返金される?
たとえば、10年の契約期間を設定した火災保険を5年5か月後に解約した場合の返金額を計算してみましょう。
長期一括保険料が10万円で、5年5か月時点の未経過料率が47%とします。
この場合の返金額は単純計算すると「10万円×47%=47,000円」です。
さらに、地震保険も同時に解約する場合は、その分の返戻金も加算されます。
この計算を参考に、ご自身の火災保険の契約内容を確認し、返戻金を把握することが重要です。
不動産売却時に解約前の火災保険を使って修繕が可能?

火災保険には、家の修繕をおこなうためのオプションが用意されている場合があります。
売却前に災害によって不動産に傷や破損がある場合、そのままにしておくと、売主が修繕費を自己負担することになります。
場合によってはかなりの金額が必要になるかもしれません。
しかし、売却前に火災保険を利用して修繕をおこなうと、不安を軽減し、物件の価値を高めることが可能です。
結果として、物件の市場価値が向上し、より高い価格での売却が期待できます。
火災保険を賢く利用すると、売却手続きをスムーズに進めるとともに、経済的な負担を減らすことができます。
売却前に火災保険の利用条件を確認し、必要な修繕をおこなうことを検討しましょう。
火災以外に修繕ができる事例
不動産を売却する前に、火災保険でカバーできる損害について理解し、必要な修繕をおこなうことが重要です。
修繕が可能な災害は、以下のとおりです。
- ●風災、雹災、雪災、水災などの自然災害
- ●浸水・水漏れなどによる被害
- ●破裂・爆発・落電など、設備の故障や落雷からくる損害
- ●盗難、事件による破損や汚損
- ●物体の落下、飛来、衝突による破損や汚損
もし、これらの災害による被害がある場合、不動産売却前に火災保険を利用して修繕することをおすすめします。
修繕しなかった場合のリスク
不動産を引き渡す際、修繕可能な箇所をそのままにしてしまうと、後にトラブルに発展するリスクがあります。
そのため、災害で発生した不具合や欠陥については、買主に引き渡す前にしっかりと修繕をおこなうのがおすすめです。
修繕を事前におこなえば、売却価格を高く設定する可能性があり、値引き交渉をされる心配も減ります。
火災保険を利用して修繕をおこなっても、未経過分の返金額が減るわけではないので、この機会に修繕を検討することが賢明です。
解約手続きをおこなう前には、契約内容と加入しているオプションをしっかり確認しておくと良いでしょう。
火災保険の利用を最大限に活かすことができます。
まとめ
不動産売却時に火災保険の解約手続きをおこなう際は、不動産の引き渡しが完了したタイミングでおこなうのがおすすめです。
一括で保険料を支払っている場合は、残存期間分の保険料が返金される可能性があります。
火災保険の解約前に保険の範囲内で修繕できる箇所がないか検討しましょう。
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