家の購入時に利用できるペアローンとは?特徴やメリット・デメリットを解説

住宅ローン

家の購入時に利用できるペアローンとは?特徴やメリット・デメリットを解説

日本では、2020年ごろから一戸建ての価格が高騰し続けています。
住宅ローンを利用するにしても借り入れられる金額には上限があり、希望の家を購入できないと諦めている方も多いのではないでしょうか。
しかし安定した収入のある方が2名いるご家庭では、「ペアローン」を利用できる可能性があります。
この記事ではペアローンの特徴やメリット・デメリットを解説しますので、家の購入をご検討中の方はぜひ参考になさってください。

家の購入時に利用できる「ペアローン」の特徴

家の購入時に利用できる「ペアローン」の特徴

家の購入時には、住宅ローンを利用する方がほとんどです。
しかし、住宅ローンは無制限に借りられるわけではありません。
金融機関により異なりますが、一般的には年収の5~7倍が借り入れ可能額の目安です。
年収400万円の場合は2,000万円~2,800万円、年収600万円の場合は3,000万円~4,200万円となります。
豊田市の新築一戸建ての価格は3,000万円台後半~4,000万円台前半が多く、エリアによってはそれ以上になることも珍しくありません。
そのため、一名では十分な金額を借りられなかったり、返済計画がタイトになってしまったりする可能性があります。
そこで考えたいのが、収入のある家族とともに住宅ローンを借り入れる方法です。

収入合算とペアローン

2名で住宅ローンを借り入れる方法には、大きく分けて「収入合算」と「ペアローン」の2種類があります。
収入合算
収入合算とは、ご自身の収入と家族の収入をあわせた金額をもとに住宅ローンを契約することです。
金融機関にもよりますが、多くの場合、収入合算の対象は一定の収入のある配偶者、父母、義父母、子、または子の配偶者に限られます。
収入合算は、主な契約者ではない方が連帯保証人になる「連帯保証型」と、連帯債務者になる「連帯債務型」に分けられます。
いずれにしても、2名の収入を合わせて住宅ローンを契約するものの、住宅ローンの契約自体は1本であることが特徴です。
ペアローン
2名で1本の住宅ローンを契約する収入合算とは異なり、ペアローンでは2名それぞれが住宅ローンを契約します。
お互いがお互いの連帯保証人になること、家は2名の共有名義にすることなどのルールがあることが特徴です。
家の持ち分は、住宅ローンの借り入れ額の割合によって異なります。
たとえば、5,000万円の家の購入に際し夫が2,000万円・妻が3,000万円の住宅ローンを契約した場合、持ち分は夫が40%・妻が60%です。
収入合算とペアローンはどちらにすべき?
収入合算とペアローンは、どちらも1軒の家に対し2名の収入をあわせて住宅ローンを契約します。
そのため、どちらを契約すべきか迷う方が少なくありません。
どちらを契約すべきかは各家庭の考え方によりさまざまですが、2名の収入の差が判断材料のひとつとなります。
たとえば、住宅ローンは十分な年収がない場合は契約できません。
また、収入合算においても「前年度の税込年収○○万円以上」という条件が設けられていることがあります。
片方の収入がメインであり、もう片方が条件に満たない場合は、メインの収入を得ている方が単独で住宅ローンを契約することになるでしょう。
2名とも条件以上の収入があるものの、収入額に大きな差が生じている場合は、収入合算がおすすめです。
一方、2名ともに一定以上の収入があり、収入額に差がない場合は、ペアローンが良いでしょう。
収入合算も利用可能ですが、一定以上の金額を合算する場合は借り入れ期間が短くなる可能性があるためです。

家の購入時にペアローンを利用するメリット

家の購入時にペアローンを利用するメリット

家の購入時にペアローンを利用するメリットは、次のとおりです。

メリット①単独では手が届かない家を購入できる

家は家族の生活の中心であり、どこに住むのか、どのような家に住むのかによって家族全員の暮らしが大きく変わります。
憧れのエリアがある、機能性の高い家がほしい、希望の間取りを実現したいなど、家に対して多くの条件を設けている方は珍しくありません。
しかし条件のすべてを詰め込んだ理想の家は高額になりやすく、一名だけの収入では購入できない可能性があります。
近年は住宅価格の高騰が著しいため、さまざまな条件を設けていなくても、金銭的に不安を感じている方は多いものです。
ペアローンを利用すると2名それぞれが住宅ローンを契約できるため、理想の家を購入できる確率が高まります。

メリット②それぞれが住宅ローン控除を利用できる

住宅ローン控除は、年末の住宅ローン残高に応じて所得税や住民税が安くなる制度です。
数年おきに内容が変わりますが、2025年12月末までは住宅ローン残高の0.7%が所得税や住民税から控除されます。
たとえば住宅ローン残高が2,000万円の場合、控除される金額は14万円です。
所得税が14万円以上の場合は所得税から控除され、14万円未満の場合は控除できなかった分だけ住民税から差し引かれます。
収入合算の場合は住宅ローンの契約自体は1本であるため、主な契約者ではない方は住宅ローン控除を利用できません。
住宅ローン控除には限度額があり、控除を受けられる期間も10年~13年と定められています。
しかし受ける場合と受けられない場合とでは最大410万円(13年間)もの差が生じるため、同じ金額を借り入れるのであればペアローンを利用したほうがお得だといえるでしょう。

家の購入時にペアローンを利用するデメリット

家の購入時にペアローンを利用するデメリット

家の購入時にペアローンを利用するデメリットは、次のとおりです。

デメリット①片方が返済できなくなってももう片方の債務は残る

住宅ローンを契約する際には、団体信用生命保険(団信)への加入を求められることがほとんどです。
団信に加入すると、加入した方が死亡したり、重い障害を負ったりした場合、その方の住宅ローン残債を支払う必要がなくなります。
そのため、単独で住宅ローンを契約している方が死亡した場合などは、残された家族は住宅ローンを支払う必要がありません。
ペアローンではそれぞれが住宅ローンを契約しているため、片方が死亡したり重い障害を負ったりした場合でも、住宅ローンの支払いが免除されるのは片方の住宅ローンのみです。
残された方は、これまでどおり自分の住宅ローンを支払い続けなくてはなりません。
たとえば3,000万円の住宅ローンを単独で契約し、住宅ローン残債が2,000万円の時点で亡くなった場合は、2,000万円の支払いが免除されます。
しかしそれぞれが1,500万円ずつ契約し、それぞれの住宅ローン残債が1,000万円の時点で片方が亡くなった場合、免除されるのは1,000万円のみです。
親や子、配偶者が亡くなると、残された家族の生活は大きく変わります。
ペアローンで残された方は返済額が増えるわけではありませんが、仕事や家事、場合によっては看病などをこなしながら以前と同じ金額を返済し続けるのは、負担が大きいことでしょう。

デメリット②住宅ローンに関する費用が2倍かかる

住宅ローンの契約時には、印紙代や事務手数料など、借り入れ金額の3~10%程度の諸費用がかかります。
3,000万円の住宅ローンを契約する場合は、90万円~300万円が目安です。
ペアローンでは住宅ローンを2本契約することになるため、諸費用を2倍支払わなくてはなりません。
単独で契約する場合や収入合算を利用する場合は、住宅ローン1本分の諸費用で済みます。

まとめ

ペアローンとは、1軒の家に対し2名が別々の住宅ローンを契約することです。
単独では購入できない家に手が届きやすくなることや、それぞれが住宅ローン控除を利用できることなどがメリットとして挙げられます。
しかし片方が亡くなった場合でも残された方の住宅ローンは免除されないため、注意が必要です。



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この記事の執筆者

このブログの担当者 相田

◇業界歴35年
◇平成元年からデベロッパーの不動産営業・不動産仲介に従事し、数多くの住宅ローン・資金計画のお手伝いをしてまいりました。 個人のお客様の住まい探しから収益物件の取引、商業施設の誘致などこれまでの経験を活かしてお客様のご希望に添えるよう誠心誠意お手伝いさせていただきます。

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