
不動産売却で消費税がかかるケースとは?売る際の注意点もチェック
- この記事のハイライト
- ●消費税が課税される費用として仲介手数料や一括繰り上げ返済手数料などが挙げられる
- ●土地を売ったときや個人が建物を売る場合は非課税となるのが一般的
- ●法人の売却は課税対象となることや納付時に確認すべきことが多いことなどが注意点
私たちがお店の商品を買ったり、サービスを受けたりしたとき、消費税という税金を支払います。
消費税は支払先の事業者(お店)に対して納税義務が生じる、間接税の一つです。
今回は不動産売却で消費税がかかるケースと非課税のケース、売るときの注意点について解説します。
土地や建物を売ろうとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
不動産売却で消費税が課税されるケースとは?

まずは、不動産売却で消費税が課税されるケースについて解説します。
課税されるケース1:不動産会社に支払う仲介手数料
課税されるケースとしてまず挙げられるのが、仲介手数料です。
仲介手数料とは、売却のサポートを依頼した不動産会社に支払う費用となります。
売却が成立した際にそのお礼として支払う、成功報酬です。
仲介手数料の金額は契約金額によって異なり、さらに下記のとおり法律で上限額が定められています。
- 契約金額200万円以下:契約金額×5%+税
- 契約金額200万円を超え~400万円以下:契約金額×4%+税
- 契約金額400万円超え:契約売却価格×3%+税
仲介手数料は、不動産価格のうち、消費税を抜いた金額に対して課税されることになります。
計算する際は、税抜き価格から算出することがポイントです。
また、上記はあくまでも上限額となっており、それ以下であっても問題はありません。
とはいえ、上限額での請求となるケースが一般的といえます。
課税されるケース2:住宅ローンの一括繰り上げ返済手数料
住宅ローンの一括繰り上げ返済手数料も、課税されるケースの一つです。
土地や建物の購入時は、たくさんのお金がかかるため、住宅ローンを利用した方も多いのではないでしょうか。
売却時に残債がある場合、完済してからでないと、土地や建物を売ることができません。
住宅ローンを利用すると、金融機関が対象の土地や建物に対して抵当権を設定します。
抵当権とは、お金を貸している金融機関が、不動産を担保にする権利です。
万が一返済が滞ったり不可となったりした場合、債権者は担保にしている不動産を売り、貸したお金を回収します。
抵当権を抹消するための条件が住宅ローンの完済となるので、一括返済をする必要があるのです。
住宅ローンの一括繰り上げ返済には、一定の手数料がかかり、その手数料に対して消費税が課税されます。
手数料がいくらになるかは金融機関によって異なり、固定金利の場合で3万円~5万円、それ以外で3,000円~5,000円となるのが一般的でしょう。
課税されるケース3:司法書士へ支払う報酬
課税されるケースとして、司法書士へ支払う報酬も挙げられます。
住宅ローンの残債を一括返済したあとは、抵当権抹消登記の手続きが必要です。
抵当権抹消登記は、専門的な知識を要する場面も多いため、司法書士に依頼するのが一般的となります。
専門家に依頼した場合は報酬の支払いが必要となり、その報酬に対しても税金がかかります。
報酬の相場は5,000円~2万円となっており、消費税をプラスすると5,500円~2万2,000円ほど必要となるでしょう。
ちなみに不動産売却時は、所有権の移転登記も必要です。
所有権移転登記とは、所有者の名前を売主から買主に変更する手続きとなります。
所有権移転登記の費用は、売主ではなく買主が負担するのが一般的です。
不動産売却で消費税が非課税になるケース

続いて、不動産売却で消費税が非課税になるケースについて解説します。
非課税になるケース1:土地を売ったとき
非課税になるケースとしてまず挙げられるのが、土地を売ったときです。
土地は建物と違い、消費されるものではないという考えがあります。
そのため、土地を売ったときは非課税となるのが一般的です。
建物と土地をセットで取引したときは、建物部分にのみ課税されることになります。
ただし、1か月未満の土地の貸付や、駐車場など場所の利用に伴う土地の利用時は、非課税の対象外となるので注意が必要です。
非課税になるケース2:個人が建物を売る場合
個人が建物を売る場合も、非課税になるケースに該当します。
先述のとおり、土地は消費されるものではないので、非課税となるのが一般的です。
そのため、建物は課税対象となります。
しかし、サラリーマンが中古物件などを売却した場合、課税業者ではないので消費税は非課税です。
購入者にとっては、課税事業者ではない個人から直接物件を購入した方が、消費税の分だけ建物にかかる費用を抑えることができます。
ただし、売主が個人であっても居住用不動産ではなく、投資用不動産(家賃収入を得ることを目的とする物件)の売却の場合は、事業と判断されるのが一般的です。
事業としてみなされた場合は、税金の課税対象となります。
個人でも消費税が課税されるケースとは?
個人でも消費税が課税されるケースは、先述のとおり仲介手数料や一括繰り上げ返済手数料、司法書士への報酬です。
たとえ個人の売却であっても、費用の種類によっては課税対象となることを押さえておきます。
不動産売却における消費税の注意点

最後に、不動産売却における消費税の注意点について解説します。
注意点1:法人の売却は課税対象となる
注意点としてまず挙げられるのが、法人の場合は課税対象となることです。
消費税の課税対象となるのは、事業者が事業としておこなう取引となります。
たとえば、不動産会社が事業者として土地や建物の取引を繰り返しおこない、対価を得る行為などです。
ただし、免税事業者の場合は納税が免除されるケースがあります。
免除されるか否かの判断は、下記のとおり、法人か個人事業主かで異なります。
- 課税される法人:前々年の売上価格(課税)が1,000万円を超えている、または前期の期首から半年間の売上が1,000万円を超え、給与が1,000万円を超えている
- 課税される個人事業主:前々年の売上価格(課税)が1,000万円を超えている、または前年の1月から半年間の売上が1,000万円を超え、給与が1,000万円を超えている
上記に該当しない場合は、免除されることになります。
注意点2:納付時に確認すべきことが多い
納付時に確認すべきことが多いことも、注意点の一つです。
不動産売却時に発生する消費税は、一般的に売買契約の締結時や決済のタイミングで支払います。
支払いの際に注意すべきことは、下記のとおりです。
- 内訳
- 税率
- 領収書の保管
契約書や請求書を見て、税金の内訳などを確認しておきます。
消費税は税制の改正により、利率が変わる可能性がありますが、売却したときの税率が適用されるのが一般的です。
そのため、現行の税率が適用されているかをチェックします。
また、支払い済みの税金がいくらなのか、将来確認するタイミングがあるかもしれません。
いざというときに困らないよう、保管しておくことをおすすめします。
まとめ
消費税が課税される費用は、仲介手数料や一括繰り上げ返済手数料、司法書士への報酬などです。
土地を売ったときや、個人が建物を売る場合は非課税となるのが一般的ですが、個人であっても課税対象となるケースがあります。
法人の売却は課税対象となることや、納付時に確認すべきことが多いことなどが注意点です。
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